待ちに待っていた(2019年イタリア出張)
これ何だか分かりますか?
これはピスタチオの実なんです。
そして明日、殻を外した物とペーストにした物がこちらに届きます。
今年9月のイタリア出張の第一の目的は、これ!
2年に一度のピスタチオの収穫を体験することでした。
イタリアはシチリア島。
その東海岸にほど近い所にヨーロッパ最大の活火山、エトナ山がそびえます。
エトナ山の西山麓に小さな村、Bronte(ブロンテ)があります。
このブロンテこそが世界一のピスタチオを産する村なのです。
ブロンテでは2年に1度収穫し、そして今年が正に収穫年でした。
山麓に沿って畑は広がり、それなりに標高差があります。
私達が訪問した時は標高の高い畑ではまだ収穫するには早かったのですが、
標高の低い畑ではようやく収穫が始まったところでした。
ピスタチオの実が赤色から真っ白に変われば収穫の合図。
収穫作業は、火山岩や火山礫がゴロゴロするとても歩きにくい場所での作業で、
古いピスタチオの木は高さもあり枝も広がっています。
そんな木に登って収穫をする人も、全て手で実を摘みます。
そして、ピスタチオの幹からはヤニが出ていて、作業する手はヤニで真っ黒。
本当に収穫は重労働です。
しかし、皆笑顔で収穫を楽しんでいますし、『我々が育てているピスタチオはNo.1』というプライドも見えてきます。
私達も収穫のお手伝いをするつもりでそれなりの格好で訪問したのですが、残念ながら手伝うことはできませんでした。
高価な物ですから素人の作業は厳禁でしょうね。
今年は収穫年。すなわち昨年は収穫しませんでした。
でも、実はなります。なった実は全て摘み、廃棄します。
害虫対策、そして翌年に素晴らしい実をならせる為です。
このような事を知ると、ブロンテ産ピスタチオが高価なことが納得ですね。